鮭とサーモンの違い
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「鮭」と「サーモン」は決定的にハッキリと違うものなのですが、
「鮭」と「サーモン」の違いを20文字以内で説明できますか?
・・・・・・
正解は、
「サーモンとはすべて養殖の魚である」
ご存知でしたか?
学術的にはちょっと違うようですが、
水産関係者や街の魚屋さんは「鮭」と「サーモン」をこう区別しています。
【 「鮭」とは 】
改めて調べたところ、「鮭」と「鱒」の区別にはいくつかの解釈があるようで、
そこには触れないようにします。
シンプルに「鮭」とは、海で獲れるサケ属の魚としておきましょう。
「鮭」とは基本的に天然の魚で、
シロサケ、紅鮭、桜ます(本ます)、マスノスケ、銀鮭、カラフトマス(青ます)になります。
■ シロサケ
春に海で獲れるシロサケを「時鮭」(時不知・ときしらず)、
秋に川に戻るシロサケを「秋鮭」と呼んでいます。
時鮭、秋鮭はすべて天然で養殖品はありません。
■ 紅サケ
紅サケは三陸、北海道以北の海を回遊しています。
紅サケもすべて天然で養殖はありません。
■ 桜ます
川にいるヤマメが海へ下ると「桜ます」になります。
海に降りると川とは餌が変わるので、
身の色が桜の花びらのように綺麗な赤色になります。
海へ下った桜ますは約1年後に生まれた川へ戻ってきます。
その時期が3月から5月の桜が咲く季節であることと、
身の色が桜のような色なので、
桜ますと呼ばれるようになったと言われています。
築地市場では桜ますを「本ます」とも言います。
■ マスノスケ
国産のキングサーモンのことです。
マスノスケと呼ぶものはすべて天然鮭です。
アメリカ、カナダ、ノルウェーなどではキングサーモンを養殖しています。
■ 銀鮭
国産の銀鮭はあまり見ることがありませんが、すべて天然です。
安価で販売されている銀鮭のほとんどはチリ産の養殖物。
市場や街の魚屋さんではチリ産養殖銀鮭を「チリ銀」と呼び、
チリ銀=養殖銀鮭であると共通理解しています。
■ カラフトマス
4月から5月に川を降りて海へ出ます。
市場には5月から8月頃に若いカラフトマス=「青ます」として入荷します。
カラフトマスもすべて天然です。
【 天然鮭はお刺身NG 】
天然の鮭には寄生虫がいます。
だからお刺身で食べるのはとっても危険です。
もし、お刺身のように食べるなら、
ルイベしたりスモークしたりして寄生虫をやっつけないと食べられません。
ルイベとはお刺身を凍らせて半溶けくらいで食べる方法です。
ちなみに、寄生虫をいうと気持ち悪いかもしれませんが、
加熱すればまったく問題ありません。
鮭を食べてあたったという話を聞いたことありませんよね(^^)
【 サーモンとはすべて養殖品 】
お刺身サーモンは女性や子供に大人気。
脂があって、男性にもファンが多いですよね。
お刺身で食べているサーモンはすべて養殖ものです。
養殖過程で、寄生虫がつかないようにしているのでしょう。
日本で「サーモン」として提供されているのは、
「キングサーモン」、「アトランティックサーモン」、「サーモントラウト」。
実は街の魚屋さんではサーモンを店頭で販売しているお店が少ないです。
飲食店などの注文でサーモンを納品することはよくありますが、
なぜ、街の魚屋さんはサーモンを店頭で売らないのか?
理由は簡単で、サーモンは養殖品だからです。
高級なお寿司屋さんでもサーモンは握らないという
お店が結構あると思います。
サーモンの養殖のクセと強い脂を嫌っているのですね。
価格としては、高い順に
「キング」「アトラン」「トラウト」となっています。
キングは日本語で王様ですよね。
アトランティックの日本語は大西洋、トラウトの日本語はマスです。
【 天然鮭と養殖サケの使い分け 】
お刺身で食べるなら養殖のサーモンを選ぶしかありません。
日本で塩鮭として販売されているものは、
天然の時鮭、紅鮭、養殖の銀鮭がほとんどでしょう。
時鮭と紅鮭は獲れた時期や海域、魚の大きさでランクがつけられ、
脂があって身質がいいものほど高く取引されています。
銀鮭も大きさや産地、養殖しているメーカーなどによって
価値が判断され、セリ値がついています。
流通している銀鮭はほぼ養殖品なので値段が安価です。
美味しい塩鮭が食べたい時は、【信頼出来るお店】で、
値段が高い物を選べば間違いないと思います。
難しいのは生鮭を選ぶ時ではないでしょうか。
【 生鮭の選び方 】
秋鮭とは秋に獲れるシロサケのこと。
秋鮭は産卵のために川へ戻る途中のシロサケです。
だから、脂が薄いです。
秋鮭のオスには白子、メスには筋子が入っています。
今は秋鮭が旬の時期ですが、脂がのっている方がよければ
サーモンの切身を使った方がいいです。
秋鮭は天然サケなのでクセがありません。
脂がない分、フライや、バター焼き、ムニエルなど、
油を使って調理すると、とても美味しいです。
ちゃんちゃん焼きやお鍋もいいですよね!
5月から6月頃に獲れるシロサケを時鮭と呼びますが、
時鮭は川から海に降りて回遊しているので脂がのっています。
この時期はサーモンではなく、ぜひ時鮭を食べて欲しいです。
天然鮭だからクセがまったくなくて、脂もありとても美味しいです。
ちなみに、1年中販売されている塩漬けの時鮭は、
5月から6月頃に獲れた時鮭を塩漬けし冷凍したものです。
3月から4月頃に獲れる桜ますも天然鮭の美味しさを教えてくれます。
養殖の鮭(サーモン)のように脂が強くないけど、
鮭の旨味がとても美味しく絶品です。
【 鮭の種類 おさらい 】
日本で鮭またはサーモンとして販売されているものは
以下の8種類です
1.シロサケ 天然
2.紅鮭 天然
3.銀鮭 養殖(天然は稀)
4.桜ます(本ます) 天然
5.カラフトマス(青ます) 天然
6.マスノスケ 天然(国産) キングサーモンは天然と養殖
7.アトランティックサーモン 養殖
8.サーモントラウト 養殖
ノルウェーサーモンと言うのは養殖品で、
ノルウェーで養殖された「アトラン」「トラウト」のことのようです。
鮭とサーモンの違いが分かりましたか。
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